2030 感覚のデータ化により、人の体験を味身できるようになる

感覚のデータ化により、人の体験を味身できるようになる

No:19-C
制作年:2019年

人の体験を、自分の感覚でさくっとお試し!
行ったことがない旅先、食べたことがないもの。未知の世界を「味身」してから、リアルな体験をすることが、新たな商品購入の判断基準になる時代。
サービスのあり方にも大きな変化が起きる。

このテーマの読み解き方

  • Q 言葉に表現できない気持ちが、数値で見えたらどう思う?
  • Q 疑似体験できるなら、どこにいく?
  • Q あなたは、誰の感覚を体験してみたい?

KIZASHIシナリオ

感覚のデータ化により、人の体験を味身できるようになる

2030年 にはモノ→体験への価値のシフトが進むとともに、センシング技術の発達により、感覚を他者へ伝えたり、味覚を視覚・聴覚に置き換えることが可能に。その結果、体験する前に「体験への期待値」を自分の感覚で簡易的に実感することができる世界になる。
この簡易的な「体験の期待値」の実感は「味身」と呼ばれ、人々の購入体験に大きな影響を与えるようになる。

例えば旅行。旅行者は、これまでパンフレットやネットでの他人のレビューを見て価値判断を行っていたが、自らの期待値以下の経験をすることもあった。 2030年には、旅行に行く前に、旅行者自らが旅行の感動を「味身」で五感で疑似体験することが可能に。期待値に合えば、「旅行に行く」ことを選べるようになるので、その結果、期待値に近い旅行を楽しむことが可能となる。
食の選び方も大きく変わる。「すし」を食べたことがないインド人に「カレー」の味で感動を伝えたり、「すし」の味をジャマイカ人に「レゲエ」に変換して感動を伝えることができるようになる。
その結果、「体験の期待+商品」がパッケージとして販売されることが当たり前となり、購入後の失敗が無くなる。さらに発展形として、意図された期待値通りに感動できるよう、感受性をコントロールする「体験の期待値保証」サービスも生まれる。

自分が理解しやすい感覚の尺度に変換して、他人の感じた価値の量や質を理解できる「味身」体験の広がりは、サービスのあり方を大きく変えてゆくのであった。