人工食材が普及するもココロの食事が忘れられず
No:21-B
制作年:2021年
毎日の家庭料理は「出力する」時代だからこそ。
とっておきの日には「ストーリーを楽しむ」食事をしよう。
- 家の中からダイニングが消えるかも?
- ダイエットばかりしていたら、味気ない食卓になることないですか?
- あなたは、チューブの食事で満足できますか?
2035年、人口増加・地球温暖化による食料生産量の停滞により、食糧問題が深刻化。食事は心の充足を目的とする「ココロの食事」と、栄養摂取を目的とする「カラダの食事」に二極化する。
【ココロの食事】
食材:天然食材が中心。天然食材は貴重なものに。
調理方法:シェフがかくし味としての食材のストーリーも加えて調理
利用シーン:仲間と食材を狩って食事を楽しむ、未知の食材を発見するなど、特別な日に特別な体験をしたい場合に利用。心の育成を目的に、食育としての農業が盛んになる。
【カラダの食事】
食材:人工食材が中心。家庭のゲノム冷蔵庫で保存。
調理方法:フードプリンター等、新しいキッチン白モノ家電が登場し普及する。
新たな食事を食べたい時には、フードクリエイターが提案する新たな調合を行うことで実現できる。
利用シーン:高栄養で環境負荷が低いため、普段の食事に利用。
「日々の食事を作る」という家事がなくなり、各家庭からはキッチンや調理器具、調理家電がなくなる。料理を出力する3Dプリンター、栄養管理や食材の保管・廃棄の効率的な処理システムが構築されることで、家の中からダイニングが消失する。
また、そうした生活文化の変化にあわせて、生産者から加工者、消費者を繋ぐ物流が変化し、食材もチューブ・ブロック化されてゆく。