バーチャルとリアルの2つの世界で複数の顔をもつ
No:21-D
制作年:2021年
「昨日の私はアイドル、今日は先生、明日は虫。バーチャルな私を囲む世界は、とても刺激的!
でも、もしもっと生活の乖離が進んだら、私はどうやって私の心と身体を保てばよいの?」
- SNSに疲れていませんか?
- あなたは、バーチャルの世界にいくつアカウントを持っていますか?
- あなたがカブト虫になったらどこにいきたい?
2030年、オンラインサービスと、個人のデータのクラウド化が進み、「バーチャル」と「リアル」の生活のあり方が大きく変わる。
人はバーチャル世界の中でいくつかのペルソナをもって生活をしている。理想的な自分をアバターとして人と接したり、運動中に高い生産性で働いたり、セレンディピティ生成サービスを使ってリアル世界と変わらない偶発性を楽しんだり。
バーチャルの世界、リアルの世界を行ったり来たりすることが当たり前になる。
リアルの身体は、バーチャル体験を得るための大事な箱として扱われ、バーチャルのストレスケアのためのシェルターや人体埋め込み式の栄養補給等、心や身体のメンテナンスサービスに注目が集まる。
また、バーチャルは身体主体の行動の補助や娯楽に使われるだけではなく、医療や生殖の分野など、人間の生に影響を及ぼす活動にも適用されはじめる。バーチャルとデータを組み合わせた外科的な治療以外では通院しない治療体験や、遺伝子情報をもとにしたバーチャル子供の予想サービスなどである。
バーチャルとリアルの両方で「生きる」ことは、人の死生観も変化させ、2つの世界で心身ともに調和がとれた生活をおくることが目指す生き方となる。