環境問題解決の裏で進む大量消費と新たな汚染リスク

No:24-C
制作年:2024年
プラスチックによる環境汚染問題が一部解決され、大量消費の生活様式が戻る一方で、処理できないゴミを宇宙へ投棄するなど新たな環境リスクが浮上する。



生物多様性条約締約国会議(COP100)の規制により、地球規模の問題となっていたマイクロプラスチックごみの回収は進み、回収したものを分解するアプローチも始まっている。しかし、新たな環境問題として、マイクロプラスチックを分解する過程で生成される副産物が、環境中に蓄積することで新たな汚染源となっている。
また、AI機能の増加に伴う電力需要の急増により、再生可能エネルギーだけでは電力供給が追いつかず、計算処理センターとミニ原子力発電所が各拠点に設置され、大量の電力供給がされるようになった。核廃棄物の処理技術も一定の進展を見せたが、依然として完全な解決には至っておらず、安全な処理が大きな課題となっている。
これらの廃棄物課題を解決するために、宇宙空間への廃棄物投棄の推進が始まり、核廃棄物や自然界で分解しにくいゴミは、地球から近い無人天体や、宇宙の特定の軌道に投棄するようになる。そして、年に1回の廃棄物を運ぶロケットの発射から、廃棄物を回収する無人天体の選択などを、世界全体で一元管理するシステムが運用されている。
環境問題が一部解決された結果、人々の環境意識が低下し、再びリサイクル・SDGsとはかけ離れた大量消費の生活様式に回帰する人も増える。特に、マイクロプラスチック問題が解決されつつあることにより、プラスチック製品の使用が再び増加する。
しかし、環境問題が解決したからと言って本当にこのまま資源を消費し続けて良いのかという疑問が残る。
マイクロプラスチックを分解する過程で生成される副産物の自然界への影響や、廃棄物投棄先となっている無人天体の環境への影響も含めて、新たな問題が発生することが危ぶまれる。

データセンターの電力需要がさらに増加中 ビッグテック各社は原子力に突き進む
2024/10/28
Impress Watch(https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/column/infostand/1634780.html)
READ MOREGenetically engineered trees could help fight climate change — here's how
2020/12/21
CBC(https://www.cbc.ca/news/science/genetic-modification-trees-climage-change-1.5837766)
READ MORE